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2004.04.30

ライブ感想(鬼怒無月PostTango、大島保克)

ライブの感想まとめがき。

4月19日(月)
鬼怒無月(g)喜多直毅(vn)佐藤芳明(アコーディオン)鳥越啓介(b)@大泉学園inF

「Post Tango」をコンセプトとする鬼怒さんのバンド。2月23日の記事参照。
鬼怒さんのタンゴ風オリジナルがほんとにかっこよくて、演奏の完成度もますます上がってきたと思う。あとはCD制作が待たれます。それにしても鬼怒さん、この日はライブイマージュツアーの合間を縫っての登場。相変わらず大活躍です。鳥越さんも佐藤さんも喜多さんも各種セッションに引っ張りだこだし。このメンツをinFのような小スペースで聴けるなんて本当に贅沢。ラストの「ワルツ・フォー・デビー」(ビル・エヴァンス)がまた絶品だった。喜多さんのヴァイオリン、こういうメロウな曲でも映えるんだよなあ。


4月21日
大島保克@下北沢タウンホール

沖縄・八重山民謡の若手第一人者の三線(サンシン)弾き語りライブ。大島さんを最初に観たのはもう随分前。1stCDが出て有名になり始めた頃かなあ。生で聴くのはそれ以来だ。「有名」といっても、沖縄民謡に興味のある人以外はあまり知らないのではないかと思うけど、久々の東京でのライブということで会場は満席。知人にチケットをお願いしてなかったら入れないところだった。

りんけんバンドやパーシャクラブが現代風の沖縄音楽を創造する中で、大島さんは伝統音楽をきちんと守るスタイルを通している。パーシャクラブの新良幸人さんが民謡を歌っているCDもあるのだけど、ちょっとブルージィで、やや現代的な独自の歌い方(これはこれで気に入ってるけど)。対して大島さんは歌い方も昔ながらの民謡風。若手でこういう人は珍しいので、かえって新鮮なのだ。後半歌った自作のオリジナルもいい曲が多い。以前聴いたときは自作はあまりやってなかったので、今回たくさん聴けたのは収穫だった。

大島さんの声は若い。それはそれで一つの魅力だけど、民謡の場合、年齢を経て風格と味わいが増す面もある。MCにも出てきた沖縄民謡の大御所・故嘉手苅林昌さんの生前のライブを一度だけ観たことがあるのだけど、圧倒的なオーラを放っており、そりゃあかっこよかった。若い頃の嘉手苅林昌を観てみたかったが(写真で見ると不良っぽい二枚目でめちゃかっこいい!)それはかなわない。ではどうするか?僕は古いレコードを漁るより、"未来の大御所"を生で体験し、成熟の過程を見届けたい。それが「現代パフォーミングアーツ入門」の精神である。

というわけでうまくオチがつきましたのでこのへんで。

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2004.04.25

こまばアゴラ劇場の2004年度法人支援会員になりました

昨年度に引き続き、アゴラ劇場の支援会員になりました。

会員名は「東京医科歯科大学教養部・現代パフォーミングアーツ入門」。会費は当面僕が個人負担しており、公費の支出はありませんので誤解なきよう。ただし、会員に進呈される「チケット引換券」の利用希望者に対しては、利用枚数に応じた"共同出資"をお願いします。つまり引換券を有償で頒布するということですが。引換券1枚あたりの負担額は

5万円(会費)÷50(いただける引換券の枚数)=1000円

を超えない額、ということになります(学生には値引きあり)。この引換券はアゴラ劇場およびアトリエ春風舎で今年度上演される全公演で使用可能で、引き換えられるチケットの方はだいたい2000~3000円だからかなりお得。対象は東京医科歯科大学の学生および教職員の皆さんです。ふるってご利用ください。もちろん1枚から利用可なので、面白そうだと思ったらまずはご連絡を。

【追記】さっそくですが5/1-16にアトリエ春風舎で上演される「ヤルタ会談」「忠臣蔵OL編」は超オススメです。どちらも再演で、「ヤルタ会談」は同キャストによる昨年の公演、「忠臣蔵」は別ヴァージョンの「修学旅行編」を観た上でオススメしています。特に後者は抱腹絶倒の面白さで、エンタテイメント性の面でも演劇の可能性という意味でも大傑作短編といえるでしょう。ちなみに「OL編」「修学旅行編」の両方観た人は皆「強いて言えばOL編の方が面白かった」と言っています。それが超安価で観られるわけですからね。演劇で超のつくオススメは年に何本もないのでそのつもりで。

なお、チケット引換券のこのような利用形態については、事前にアゴラ劇場側に問い合わせて了承を得ています。支援会員制度は単なるチケット割引制度とは趣旨が異なるのでご注意ください。チケット引換券や引換券で引き換えたチケットの販売・転売は禁止されています。


うちのような小さな大学で、授業カリキュラムも(平均的な理系学科と比べても)かなりハードとなると、年間50枚でも使い切るのは大変なのだ。まだ周知が徹底していないこともあるけれど。

だいたい、元々特別な興味を持っていない学生に、「面白いから観なさい」と言ってもまず反応しない。まあわからんでもないが。自分が学生の頃の経済力を考えれば、「2000~3000円も払ってもしつまらなかったら」と思うとぞっとする。「映画の方が安くて面白い」と言われかねない。当然の主張だ。よくできた映画よりつまらない芝居は山ほど存在する。

だから「映画より安いんだから一度くらい観てみれば」という環境をまず作ることは重要だ。とりあえず「高いから観ない」という言い訳を一つ潰した。平均的な映画よりはるかに面白い芝居もまた山ほど存在する。ましてアゴラは全公演を劇場がプロデュースすることで一定のクオリティを保証しようとしているのだ。

一方で、「劇団四季なら(少々高くても)一度は観てみたい」という学生もまた少なくない。これはある意味、劇団四季の経営戦略の勝利であり、拍手を贈るべきことかもしれない。芝居のクオリティもチケット価格に見合うものだろう。だがここにはおそらく「有名だから安心」という心理が多少なりとも働いている。それは僕がもっとも忌み嫌うものだ。自分のアタマと感性で評価することから逃げてはいけない。「アゴラ劇場主宰の平田オリザさんはテレビ番組のコメンテーターなんかでよく見るから偉い人なんだろう」と思ってしまったらそれもまずい(笑)。

【追記】賢明な読者はお気づきと思いますが、同じ論理で「このサイトのオススメを簡単に信じてはいけない」ということにもなるわけです。授業でも「年寄りの言うことは信じるな!僕も君らから見れば年寄りだから簡単に騙されるな!」ということはよく言っています。で、僕としては個々の発言に責任を持つことで信頼を得ていくしかないでしょう。ここには書かなかったけれど、昨年度末にメールで学生に薦めた羊団の芝居はかなり難解で、見終わってからどう評価していいか悩んだことを告白しておきます。

たとえばちょっと分別のある音楽ファンなら、CDのクオリティにメジャーもインディーズも関係ないことは知っている。ジャズの世界なら一流の奏者が小さなライブハウスで演奏することは珍しくなく、そこでは大ホールでは決してあり得ないタイプの興奮がしばしば味わえる。アゴラのような小劇場も同じだ。


ところでこの法人会員、大学関係は今のところうちだけみたいですね(【追記】その後、成城大学芸術学科も法人支援会員に加わりました)。ちなみに僕の専門は演劇でも音楽でもないんですけど。特に文科系の大学・学科で、演劇やその他の芸術に直接関わっている方々はこういった制度についてどう考えておられるんでしょうか?

もっとも、うちもあまり利用者が増えないようなら来年度はやめるかもしれません。ニーズが伴わない「教育」は空回りするだけですからね。と、挑発を込めて書いてみたりして。

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2004.04.21

渡邊奈央のCMソングにびっくり

縁あってデビュー前から応援しているシンガーソングライター、渡邊奈央ちゃんについては以前このblogでも触れたし(ここここ)、授業でもビトンハイのCMソングを紹介した。他にもいくつかCMの仕事をしているのは知っていたけど、これには驚いた。いい曲です。「120秒バージョン」でじっくりお聞きください。

やっぱりこの子は才能あるなあ。なにより声に力がある。こりゃブレイクするのも時間の問題だな。

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2004.04.19

山 下 洋 輔 × 菊 地 成 孔 Acoustic Duo Session

【追記】このDuoライブを含む一連のイベント(5/2-11)の詳細が発表されたので、こちらもご覧ください。他の日も面白そう。

サックス奏者菊地成孔さんのサイトよりコピペです。
特に新入生2000円は破格。この組み合わせで2000円は普通ありえません。たぶんPA無しでやると思うんだけど、会場の駒場小空間も響きが良いのでアコースティックサウンドにぴったり。超お勧めです。

【追記】どうもPAは入るようです。PA無しでもギリギリいけそうなだけにちょっと残念ですが。いずれにしても、ライブハウスと違って天井が高く、気持ちよく音が響く空間ではあります。

5/10(mon). 11(tue)
ラブレター フロム 彼方(ラブかな)presents http://www.lovekana.com/
「 2 0 1 4 年 の エ チ ュ ー ド 」エンディング・イヴェント

*** 山 下 洋 輔 × 菊 地 成 孔 Acoustic Duo Session ***

open18:30 / start19:30 (両日とも)
カンパ:一般3000円 新入生特割2000円
会場:東京大学駒場小空間(駒場キャンパス内、正門より徒歩3分)

ご予約について:
4/24(sat) 12:00よりメールにてお受けいたします。
lovekana@lovekana.com. lovekana@rose.zero.ad.jp
まで、メールにてご予約ください。

※タイトルに「5/(希望日) ジャズライブ予約」とご明記ください。
(例:「5/10ジャズライブ予約」)
本文に、「1.お名前 2.枚数(4枚まで) 3.電話番号 4.ご意見、ご出演
者にメッセージなど(新入生割引を希望の場合、その旨をご明記ください)」をご記
入ください。

予約完了後、ラブかなからご予約確認メールをお送りします。
(メールのない場合は、お手数ですが再度ご連絡ください。)
みなさまのご予約、心よりお待ちしております。

主催・お問い合わせ:
ラブレター フロム 彼方(ラブかな) lovekana@lovekana.com

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今日は大泉学園inFでPlay Post Tango & More

このバンド、

鬼怒無月(g)喜多直毅(vn)佐藤芳明(アコーディオン)鳥越啓介(b)

というすごいメンバーで、しかもほとんどの曲がメンバーのオリジナル。鬼怒さんはこのバンドのために何曲か書き下ろしています。早くCD作って欲しいぞ。

inFの大泉学園移転6周年だそうです。みんなで祝いましょう。

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レディオヘッド→ラクダカルテット

つくづく思うが、僕は「ロックファン」ではない。

ロックをまったく聴かないわけではない。ザッパは大好きだし、授業でも新旧いろいろ取り上げているし。ただCDにしろライブにしろ、お金を払って聴くものは限られているということ。

だからレディオヘッドの来日公演に行く理由は「自分と同世代の"天才"であるトム・ヨークを一度は生で見てやろう」というのが大きい。尾崎豊もカート・コバーンも死んだが、トムは生きたままカリスマになったのだ。

たまたま学生が誘ってくれたので、渡りに船とばかりに出かけることにした。4月18日の東京公演2日目。会場は幕張メッセ。でけー。椅子席で9000ぐらい取れるらしいので、この日のようにオールスタンディングだとその倍程度か。7500円払って集まる人がこれだけいるということにあらためて驚く。僕らは前方のAブロックだったからいいけど、Bブロックからじゃ全然見えないじゃん。

その1万数千人の聴衆の中で、僕はおそらくもっとも醒めた人間の一人だっただろうな。感想は、ひとことで言えば

「7500円取って見せるショーとしてはなかなかのもの」。

トム・ヨークはやっぱりかっこよかったし楽曲の完成度は素晴らしく高い。照明を含むビジュアル面も過剰演出でなくてよかった。右側のギターのやつは結構面白いプレイしてたな。打ち込みの使い方も面白い。

それでも僕には「7500円にしてはなかなか」という評価が精一杯である。先日知人が出演した浅草の大衆演劇を観に行って「なるほどこれで4000円は決して高くない」と思った感覚に近いかも。決して茶化しているわけではない。大衆演劇をバカにしてはいけない。エンターテイメントを極限まで追求する姿勢には畏敬の念すら覚えたのだ。

つまりこういうこと。トム・ヨークが極めて優れた才能の持ち主であることはあらためて実感したけれど、これはあくまで緻密に構成された「ロック・ショー」だ。打ち込み使用の比重が多すぎて、トムが耳に装着したイヤホンでずっとガイド音を聴きながら歌っているかと思うとちょっと萎えるというのもあったし。

なにかが欠けている、と思った。

時計を見たら7時半。開演が5時と早かったのだ。新宿まで1時間少々か。まだ間に合うな・・・

レディオヘッドとラクダカルテットをハシゴする、というバカげたアイディアは当初からぼんやりと頭の中にあった。それを実行に移しちゃうのが僕のえらいところである(笑)。ゴタクを並べるより行動で表現するライターを目指すぞ!

ラクダカルテットは元ティポグラフィカのキーボード奏者、水上聡さんをリーダーとするプログレッシヴ・ジャズバンド(勝手に分類)。他にも元ティポグラフィカのメンバーが数名参加している。

ティポグラフィカは、知る人ぞ知る、「行くところまで行っちゃった」バンドだ。リーダーで全レパートリーを作曲した今堀恒雄さんは、このバンドで生身のアンサンブルが生み出すグルーヴ感を徹底的に追求した。それは現在もCDで聴くことができるけど、ライブでの再現は不可能かもしれない(なにせものすごい練習量だったらしい)。決して行き詰まったのではない。最後まで進化を続け、ある意味"完成"して解散したのだ。それが1997年。ジジイになったら「わしはティポグラフィカの解散ライブを観たのじゃ」と自慢するぞ。マイルス・デイビスの演奏を間近で聴いたのを自慢するのと同じように。

ティポグラフィカが解散した後、「インスト音楽がどういう方向に進むべきか」ということを真剣に考えたミュージシャンは少なくないのではないかと思う。僕は勝手に「ポスト・ティポグラフィカ」っていう概念を導入してROVOやDCPRGといったバンドを結びつけて考えるのだけど(単に好きなだけか?)、ラクダカルテットはその中でもティポグラフィカのテイストがもっとも色濃く残ったバンドである。ちなみにメンバーは7人なのになぜ「カルテット」なのかは今もって不明。

結局新宿ピットインに到着したのは9時ごろで、1st setがちょうど終わったあたり。いきなり店の前でドラムの外山明さんに会って御挨拶。そう、外山さんのドラムが聴きたかったのだ。言い忘れたけどUAの新譜ぶったまげましたよ外山さん。REMIXのインタビューでUA自身「外山さんとの出会いが大きかった」と言ってるし。

ティポグラフィカでの外山さんは、他のメンバーが(アドリブパート以外は)譜面にガッチリ拘束される中で、もっとも自由な存在だったという。とにかく全然譜割りどおりに叩かない。はっきり言うとズレて聞こえるんだけど、それがメチャ気持ちいいのである。先日のコンボピアノのライブで叩いていたときもシビレまくった。とんでもないリズム感だ。ロザリオスの中村達也さんがリスペクトしている(らしい)のも頷ける。この日も大いに堪能した。

ベースも元ティポの水谷浩章さん、パーカッションがやはりティポに度々ゲスト参加していた大儀見元さんということで、リズムセクションは完璧。加えてフロントのサックスが林栄一、菊地成孔、佐藤帆という、いずれも個性的な実力者3人。タイプこそ違えど(そこがまたいい)、いずれも東京のジャズシーンの中心で大活躍する猛者たちだ。これで3000円は安いねえ。

ついでにライブ終了後、以前から気になっていたピットインそばのギョーザ屋に初めて入ったが、期待通り安くて美味かった。トムも連れてきてやりたいぞ。欲求不満は解消され、すっかりいい気分になる。トーキョーは素晴らしい街だ。ロンドンやNYCに負けてるもんか。すげーぞニッポン。

これが僕なりのナショナリズムである。てなとこでまとめようか。

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輸入盤規制に関わる著作権法改定問題について

問題の概要についてはとりあえずこちらを。ただし僕は、このサイトの内容について全面的に賛同するわけではありません。

今回の著作権法改訂案に対し賛成か反対か、と問われれば反対なのですが。しかしセンセーショナルな悲観論は、かえって問題の本質を見えにくくするように思います。

音楽評論家で自らもインディーズレーベルを主宰されておられるという高橋健太郎氏のサイトのコラム(一番下の「column」をクリック)では音楽の作り手と聴き手双方の立場が考慮されており、非常に説得力を感じました。これを支持することで、当面の態度表明に代えたいと思います。

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2004.04.14

ライブ情報(赤木りえ、宮野弘紀、伊藤芳輝、鬼怒無月、喜多直毅、高木潤一他)

4月後半のライブ情報です。

4月15日(木)
赤木りえ(fl)&宮野弘紀(G)&伊藤芳輝(G) @桜木町ドルフィー

4月18日(日)
ラクダカルテット@新宿ピットイン

4月19日(月)
鬼怒無月(g)喜多直毅(vn)佐藤芳明(アコーディオン)鳥越啓介(b)@大泉学園inF

4月21日(水)
廣木光一ソロ@市川りぶる
喜多直毅(vln)/佐藤芳明(acc)/さがゆき(vo)セッション@赤坂ノベンバー11th
大島保克@下北沢タウンホール

4月22日(木)
荒巻バンド@inF
大坂昌彦(Dr)&納浩一(B)&小沼ようすけ(G)@吉祥寺strings
【追加】JUNGAPOP@六本木ピットイン

4月23日(金)
マーティン・フォーゲル(g)と仲間達@要町GGサロン
大坂昌彦(Dr)&納浩一(B)&小沼ようすけ(G)@吉祥寺strings

4月24日(土)
酒井俊(vo)/高木潤一(gt)/田中伸司(Bs)/喜多直毅(vln)@鎌倉ダフネ

4月27日(火)
井上信平(フルート)&高木潤一(ギター)@白寿ホール

4月30日(金)
渋さ知らズ@相模大野グリーンホール
高木潤一(gt.)/喜多直毅(vln.)@大塚グレコ


以下コメント

赤木りえさんについて:以前からラテン系フルートの第一人者として知っていたけどライブは未聴。最近立て続けに取材させていただいた伊藤さん、宮野さんが共に赤木さんを絶賛されていたので、「これは一度生で聴かなければ」と思っていたところ。

ラクダカルテット:ティポグラフィカの流れを汲む超強力インストバンド。

19日の鬼怒さん他のセッションは「Plays Post Tango & More」。タンゴ風オリジナル曲など。

大島保克:石垣島出身。民謡&オリジナルの三線(サンシン)弾き語り。

JUNGAPOPは元米米クラブRYO-J(ds)、元レベッカ是永巧一(g)らによる実力派ロックバンド。

マーチン・フォーゲルさんはスウェーデン人の優秀な若手クラシックギタリストです。何度か演奏を聴いて好感を持ちました。

27日の井上信平さんは日本のジャズフルート第一人者。20分2ステージと短いんだけど(でも盛り上がったら延長しそうな気がするけど)、1ドリンク付き1000円と格安。

30日の渋さ知らズはパフォーマンスあり、ノイズ&フリーありのお祭りビッグバンド。ここ数年、フジロックフェス参加等により人気が爆発してライブハウスだと窒息しそうなほど混むようです。この日はホールだからその点安心。

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2004.04.09

グルーヴの神様が南青山に降臨

4月8日、ブルーノート東京にて。
EL NEGRO & ROBBY BAND witn special guest DAVE VALENTINE

知人から招待券を譲り受ける。しかも早い番号の整理券を取ってもらったのでかぶりつき。ちなみにInterFMの番組で募集の告知があったそうで、特別なコネなどではない。ブルーノートでチャージ(この日は8000円)無料は嬉しい。まして、以前から気になっていたバンドである。核となるのはキップ・ハンラハンのグループ「Deep Rumba」のメンバーである2人のドラマー、オラシオ"エルネグロ"エルナンデスとロビー・アミーン。単独でもラテンのリズムを叩かせたら世界最強の部類に属するであろう2人による、ツインドラムである。特にオラシオの方は渡辺香津美「MoBop」や佐藤允彦「Magot Djadt?」で本当に素晴らしい演奏を聴かせてくれているし。オラシオ&ロビー双方が参加した川嶋哲郎「マンボ・モンタージュ」も大好きなアルバム。

もっとも白状すると、この「エルネグロ&ロビーバンド」に関しては、CDをざっと試聴した際には「こういう、"もろラテン"はいいかな」と思い購入をためらった。香津美さんや佐藤允彦さんのCDを聴いて「ジャズやってもすごいじゃん!」と再評価した次第。

逆に言うと、ライブでこそ聴きたい音楽である。打楽器の振動を体いっぱいに浴びながら。この日はまさに最高にシチュエーション。メンバーがステージに登場し、オラシオがスティックでカウントを取り始める。演奏が始まるまでの、約1秒ほどのドキドキ感。「来るぞ、来るぞ、、、」

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

という感じ(2ch風に表現してみました)。

あとはもう、リズムの洪水。パーカッションのRichie Floresもコンガを4つ並べて大迫力。ボーカルのオネーチャンがまた色っぽくてゴージャスだし。男のボーカルもラップやダンスが巧くてcool。あとベース、キーボード、サンプラーにトランペット、サックスという編成。サックスは不覚にも後でメンバー表見るまで気付かなかったんだけど、マイク・スターンバンドで見たばかりのBob Franceschiniだった。あのバンドでは他の3人が凄すぎて気の毒なくらいだったけど、もちろんメチャ巧。元々ラテン系の得意な人だったのね。検索するとその手のアルバムがゴロゴロ引っかかった。他に日本人ヴァイオリニストのSAYAKAさんがゲスト参加。噂には聴いていたけど演奏を聴くのは初めて。メンバーとは気心が知れているらしく(実はCDにも参加していた)、すっかり雰囲気に溶け込んでいる。こういうスタイルで演奏できる人が日本にいたのねー、と新鮮でした。

そして、メインゲストのDave Valentin(fl)。なんだこのオヤジは。登場の仕方からして最高だった。有り余るテクニックとエンターテイメント性。演奏しないで踊ってる姿もサマになる。他にも小ネタをいろいろ。大御所らしいんだけど、まれにみるバカです。これは最大級の褒め言葉のつもり。ああ自分もこんな風に、いくつになってもバカでいたい。

昂る気持ちを抑えながら冷静に観察してみると、いくつか発見があった。もちろんオラシオとロビーのコンビネーションが最高なんだけど、単に二人のグルーヴの相乗効果ってわけでもない。端的に言って、とてもインテリジェンスを感じる音楽だ。「コンテンポラリー・サルサ」とでも呼べばいいだろうか。かっこよくてインテリジェントで踊れる音楽。これは音楽の一つの理想形です。試聴したときはわからなかったなあ。不明を恥じつつ、会場でCDを購入。


余談だけど5月24日にはいよいよ、僕の大好きなジャズピアニスト、南博さんがオラシオと共演する。ベースはカルロス・デル・プエルトで、ということはつまり佐藤允彦「Magot Djadt?」のピアノが南さんに代わった形だ。すでに録音では共演しているらしいのだけどCD発売は6月にズレ込んだとのこと。佐藤さんのトリオを絶賛していた南さんがどんな演奏を聴かせてくれるのか、楽しみでたまらない。チケットは4月10日から新宿ピットインで発売。

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2004.04.08

朝日新聞夕刊でタブラ奏者吉見征樹さん

が紹介されている。さすが国内第一人者。奇しくも吉見さん、今日はインエフで喜多直毅さん、佐藤芳明さんとのセッションだ。もう少し早く載ればライブの宣伝になったのになあ。

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2004.04.06

最後の「寿歌」(?)を観た

4日、横浜の相鉄本多劇場で、寿歌の最後の(?)上演を観た。

作者の北村想さんが「これで見納め」というのだ。今後上演許可を出すつもりはないと。この日は楽日ということで、劇場は噂を聞きつけた人々で溢れた。僕は予約していなかったので立見。覚悟の上だ。「最後の寿歌を、立見で観た」という想い出を作るのも悪くない。

4回観た北村想ヴァージョンの印象が強烈だから、今回のキャスト・演出だとどうなんだろう、と一抹の不安はあった。しかし結果として、やはりこれは名作であるという思いを新たにした。今回の役者もそれぞれユニークなキャラクターで皆素晴らしい。ラストシーンはどちらかといえば北村想演出の方が好みだけど、想さんと同じことをしたら他の人が演出する意味がないからなあ。天井が高い方が「雪」が映えるので、あまり高さのない劇場だったのは残念。

芝居の内容に言及しようとすると、とたんに言葉に詰まってしまう。1つの逃げ口上として、こういった不条理劇というのは、「正しい解釈」なんてものは存在しないだろうし、個人の解釈を押し付けてイメージを限定すべきでない、というのはあるけれど。

僕は寿歌が「わかった」などというつもりは毛頭ない。たぶんわかってないと思う。それでも、この戯曲が好きだ。そう思わせるのはなにか。そんなことを考えるのも楽しく、それも寿歌の魅力だ。なぜそんなことを考えるのが楽しいのだろう?と考えて楽しめるのもきっと寿歌の魅力だ。なぜそんなことを考えるのが楽しいのだろう?と考えて楽しめるのだろう?と考えて・・・以下無限ループ。

かといって、寿歌は決して「難解」な芝居ではないと思う。誰だって感じるものがあるはず。それも名作たるひとつの所以だ。いろいろな出来事が一見唐突に起こるけど、漠然とした関係性は見えるはずだから、あとは想像力で補えばいい。もっとも、キリスト教や古代遺跡に関する固有名詞がいっぱい出てくるんで、そういった知識が全然ないと厳しいかもしれないが。

まー基本的に喜劇なんで、要は変にヒネクレないで素直に楽しめばいい。上演中やたらウケてケタケタ笑っている子供がいたのが印象的だった。某関係者のお子さんだったのかな。あの子が大人になったとき、「最後の寿歌」をどんな風に記憶しているんだろう。。。

ともあれ、「わからないもの」をまったく楽しめない人は、とりあえず学者には向いていない。研究より臨床へどうぞ。どっちが偉いってことはなくて、臨床だってもちろん大事です。ただし、良い臨床医になるためには research mind も必要だと思うぞ。

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2004.04.04

ライブ情報(喜多直毅、鬼怒無月、太田恵資、黒田京子、

4月前半のライブ情報。
4月4日(日)
喜多直毅&今井龍一(ウード)@西荻窪・音や金時
bondagefruit(鬼怒無月(g),勝井祐二(vn),大坪寛彦(b),高良久美子(per),岡部洋一(per))@渋谷エッグマン

4月5日(月)
太田恵資(vn)黒田京子(p)山口とも(per)@大泉学園inF

4月7日(水)
大萩康司@横浜みなとみらいホール

4月8日(木)
喜多直毅(vln)/佐藤芳明(acc)/吉見征樹(tabla)セッション@大泉学園inF

4月9日(金)
つのだたかし(lute他)@白寿ホール
森山威男(ds)カルテット@桜木町ドルフィー

4月10日(土)
森山威男(ds)スペシャル・セッション@桜木町ドルフィー
エアプランツ@公園通りクラシックス

4月13日(火)
新大久保ジェントルメン他@初台DOORS

4月14日(水)
喜多直毅タンゴカルテット@大塚グレコ
高木綾子(fl)&ボリス・ガケール(g)@白寿ホール

4月15日(木)
赤木りえ(fl)&宮野弘紀(G)&伊藤芳輝(G) @桜木町ドルフィー

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2004.04.03

4月4日のNHKスペシャル

私事ですが1日に晴れて国家公務員ではなくなりました。そんなことはどうでもいいのだけど、明日のNスペ

「21世紀 日本の課題 シリーズ 医師を問う 第1回」

でうちの大学の取り組みが紹介されます。NHK総合で夜9時から。2月のボストン出張が取材されたので、僕も隅のほうにチラっと映っているかもしれません。

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生き続けるSOH BAND

3/30 吉祥寺 MANDALA-2にてSOH BANDの3rdCD発売記念ライブ。

お薦め情報に書き忘れていたんだけど、この日は広島在住のクラシックギタリスト、徳武正和さんのコンサートがGGサロンであり、そちらに顔を出して前半だけ聞かせていただいてから吉祥寺へ。

SOH BANDのドラマー、宗修司さんが亡くなったのは2001年9月、9.11テロの少し前だった。あれからもう2年半か。バンド名からもわかるとおり、宗さんはSOH BANDのリーダーであり、大半のレパートリーの作曲者でもある。そういった、バンドの中心人物が亡くなれば、通常バンドは解散するしかない。

それはある意味、"音楽の死"だ。

だがSOH BANDは、新しいドラマーをメンバーに迎えて存続した。

変拍子を多用した、テクニカルでヘンテコな音楽。でも「変態」よりは「痛快」という言葉の方がしっくりくる。だってほんとうに愉快でカッコよくて、心からスカっとするんだもの。バカテク度が尋常じゃないのだけど、とても楽しそうに演奏している。その雰囲気が客席にも伝わるから、みんな笑顔だ。

端的に言って、元気が出る音楽。僕もどれだけ元気付けられてきただろうか。

宗さんの音楽は今も生き続けている。すごいことだ。ファンとして、メンバーの皆さんにお礼を言いたい。もちろん、天国の宗さんにも。

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小沼ようすけさんを立て続けに聴く

順序が前後しますが3月に聴いたライブについて。

小沼ようすけさんがちょっとした「マイブーム」だ。押尾コータローさんとのジョイント赤坂でのソロに続き、六本木アルフィー、モーションブルーと立て続けに小沼さんのライブを聴いた(後者は招待していただきました)。

アルフィーはレギュラーのアコースティックトリオ。「レギュラー」と言ってもベースの松木隆志君はしばらく参加できないようなので当面聴きおさめ。ちなみに小沼トリオはエレキベースのときは鈴木正人さんで、ドラムはどちらも大槻カルタ英宣さん。鈴木正人さんはリトルクリーチャーズでデビューした後バークーリーに留学しており、現在はジャズベーシストとしても活躍しているのでした。松木君は参加頻度は低いのだけど、ここ最近ウッドベースのときはずっと起用されてます。小沼さんはどちらも固定バンドという認識らしい(インタビューの際確認)。

モーションブルーはスペシャルセッションで、笹路正徳(p,key)、高水健司(b)、山木秀夫(ds)という大御所との共演。3人とも80年代前半に「頭狂奸児唐眼」「ガネシア」といった傑作を生んだ渡辺香津美バンドのメンバーだ。僕は当時中学~高校生でギターを始めた頃だったな。本格的に音を聴いたのは後にCD化されてからだけど、雑誌広告なんかが記憶にあるので「同時代の音楽」という実感がある。山木さんが参加したKEEPのレコードも散々聴いたしなあ。たしか香津美さんのエッセイに書いてあったのだけど、このメンバーはNYのトップミュージシャンを従えて録音された名盤「トチカ」の曲を演奏するために選んだそうで、国内最強といっていい。特に山木さんは現在でも引っ張りだこの人気ドラマーだ(有名なところでは井上陽水バンドとか)。笹路さんはスピッツ等のプロデューサーとして有名になった。

80年代のジャズ・フュージョンシーンって今振り返っても刺激的だ。それを支えていたミュージシャン達の"底力"をあらためて思い知らされる。普段よりやや遅めのテンポで演奏された曲が多かったように感じられたが、ズシリと重い推進力がある。何より小沼さんが気持ち良さそうに弾いているのが印象的だった。山木さんなんか、シンバルレガートだけで雰囲気作っちゃうんだもんな。手数が増えてくると、小沼さんも攻撃的なフレーズを繰り出して盛り上がる。インタープレイの醍醐味だ。

4人の演奏がガッチリ噛み合い、期待以上に良いライブだった。再共演を望みたい。今回の経験が、レギュラーバンドでの活動にどうフィードバックされるのかも楽しみだ。

どんなジャンルでも、そこそこ巧くてルックスが良ければ、誇大宣伝されて人気を得ることは珍しくない。しかし小沼さんはそうではない。小沼ようすけについて、もっと多くのことが語られるべきだ。


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喜多直毅+the Tangophobics with 小松亮太に感動した

4月2日、六本木スウィートベイジル139にて。

いろいろな意味で、忘れられないライブになった。多くは個人的なことなので、ここには書かないが。みんなの真剣な気持ちが伝わってきて嬉しかった。

僕も常に真剣なんだがね。ここに書いていることも含めて。僕が言いたいことを、もっと上手に表現してくれる人が現れたら、明日にでも筆を折る。誰かいませんか?

ともかく、素晴らしいライブでした。

【追記】このライブはご招待していただきました。
(一応、招待されたときは明記すると決めたので)

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2004.04.02

今日は寿歌@相鉄本多劇場(横浜)の初日

です。詳しくはこちらを。

僕は喜多直毅+the Tangophobics(ゲスト:小松亮太)@六本木STB139に行きます。
前売り完売ですが「当日券緊急発売」(ただし要事前予約)とのこと。くわしくはアーテムさんへ。

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2004.04.01

小沼ようすけスペシャルセッション@モーションブルー

やはり凄かったので速報。特に山木秀夫さん(dr)、最高です。よく歌うドラムだなー。小沼さんもメチャ気持ち良さそう。こんなライブは聴き逃したらいけません。

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