GWのステキな過ごし方2
4日午後の行動を日記風に。
13時からのシンポジウムに参加しようと新宿に赴いたが会場は満杯で入れない。スゴスゴと自宅に戻る。ある程度予想していたことで、早めに来なかった自分が悪い。関心が集まるのは良いことだ。
16時から東大駒場キャンパス内のライブイベントへ。横川理彦(vln,g他)、外山明(ds,バラフォン)、菊地雅晃(b)、倉地久美夫(Vo G)という豪華メンバーによる即興セッション。これで料金(諸事情により名目はカンパ)1000円とは安すぎる。
18時過ぎ。
演奏はまだまだ盛り上がる気配だったが、後ろ髪を引かれる思いで会場を出る。出口で主催者代表の田口君に会う。若いのによくやるよなあ。うちの学生と大差ないもんな。2000円カンパして渋谷へ向かう。
18時半頃渋谷AXに到着。アコースティックギターのイベント。フラメンコギターの若手注目株・沖仁さんがトップバッターで、18時に開演していたのですぐ終わってしまった。残念。次はサイゲンジ。共演はパーカッションのみで、基本は弾き語り。最高。ギターもすごいんだけど、声だけでやられてしまう。この人はほんとうに日本人なのか?「実は日系ブラジル3世らしい」なんてジョークを言われたら信じてしまいそう。
サイゲンジさんのCDを授業で紹介した際、「日本語の歌詞に違和感がある」という主旨の感想を書いた学生が2・3人いた。違うんだよなあ。僕の感覚は正反対。たしかにスペイン語で歌ったベネズエラのフォルクローレも鳥肌ものだったけど、日本語でオリジナル曲を歌う姿勢こそがかっこいい。日本人離れしているけど、れっきとした日本人だぞ。外国語で歌った方がかっこよく感じるとしたら、聴く側に一種のコンプレックスがあるってことじゃなかろうか。70年代に日本語ロックを聴いて違和感を覚えたオヤジ達がそうだったように。僕はもうちょっと下の世代で、YMOのような外国人に自慢できる日本発のオリジナル音楽を10代の頃から聴いていたからな。まして今はピチカートファイブやコーネリアスといった日本語ポップスまで欧米のCD屋に普通に並んでる時代だ。強気で行こう。
思わず席を立って壁際でステップを踏みながら聴く。後で係員の方に注意されてしまった。座って聴くような音楽じゃないんだけどねー。ま、会場の混乱を未然に防ぎたい意図はわかるし、とても丁寧な対応だったこともありおとなしく納得。余談だけど必要以上に客を不愉快にさせるだけのスタッフというのもよくいるからなあ。仕事が大変なのはわかるけど、ストレスは他にぶつけて欲しいぞ。
後でわかったがスカパーの生中継も入っており、時間は一組30分と厳密に決まっていたらしい。ちょっっと慌しい雰囲気だったのは残念。当日券の価格が4725円とやけに細かかったり(5円玉出させるなよ~)、入り口でドリンク代一律500円を別に払うのは手間がバカらしいなと思ったり(開演してるから1秒でも早く入りたいのに・・・)、と細かい不満はいくつか。しかしそれらを吹っ飛ばすサイゲンジさんの歌と演奏でした。小さなライブハウスもいいけど、あのぐらいのサイズのハコで声とギターが響き渡るとほんとに気持ちいい。大きすぎてもダメ。AXはなかなか絶妙な空間かもしれない。
次の畠山美由紀さんはギター伴奏がショーロクラブの笹子重治さんだった。これは知らなかったので得した気分。サイゲンジさんのパワフルなギターとはまた違うんだけど、しっとりとした味わいがあってこれもいい。
トリの山弦の前の休憩時間にロビーでサイゲンジさんを発見。実は近々取材することになっているので御挨拶。
山弦は小倉博和さん、佐橋佳幸さんという二人の売れっ子セッションギタリストによる(主にアコースティック)ギター2本のユニットだけど、ベースとドラムが入ったバンド形式。アコースティック・フュージョンという感じだな。さすがにお二人とも上手いです。職人芸。佐橋さんは身長ネタで自虐的な笑いを取っていたけど、某人気若手女優と噂になったばかり。音楽は偉大ですなー
とまあ、音楽三昧の一日だったが、心の中にずっと引っかかっていたことがある。昨日の記事は、前日のレコーディングでハイになった気分のまま書いたもの。その後、若い知人の訃報が飛び込んできた。「いい気になってる場合じゃないな」と思い削除を考えたが、戒めのためにも残すことに。
若い人が亡くなるのはそれだけで悲しいことだ。友人と呼べるほど親しくはなかったし、どちらかというと「教え子」に近い年齢。だが一度は同じ「夢」を語り合った。彼女の思いがかないますように。
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