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2005.08.13

FONTE(中川昌三、小畑和彦、安井源之新)が見せてくれるブラジル音楽の新しい世界

13日、青山プラッサオンゼにて。

このプラッサオンゼというお店、不覚にも知ったのは比較的最近なのですが、ブラジル音楽のライブハウスとしては老舗なんですね。そして料理もおいしく、料金もリーズナブル。

なんせこの日はチャージが2000円ですよ。この超実力派3人のトリオでね。偶然居合わせた知り合いと一緒にけっこう飲み食いして二人で1万円。ブルーノートとか行くのバカらしくないですか?(と言いつつまた行きますけどね)。というわけで左のリンクに追加しました。

FONTEを知ったのは大塚のグレコ。休憩時間だったか終演後だったか忘れたけど、BGMで流れてきたジスモンチ作曲の「Loro」にびっくり。グルーヴ感は完璧だし、なにこの超絶フルート!?Dave Valentineを目の当たりにしたときも驚いたけど、キャラクターはともかくテクニックと表現力は負けてないような。

(続く)

続き。
それがFONTEのCD「Live at Corcovado」だったというわけ。フルートは中川昌三さん。元々クラシック~現代音楽畑で活躍されており、芸大の講師もやっておられるほどだから、テクニックがあるのは当たり前。ポピュラー方面でアドリブをバリバリ吹くのも佐藤正美さん(g)や渡辺香津美さん(g)との共演で何度も聴いているはずだけど、いっそうパワーアップしてるんじゃないか?パンデイロ(手短に言うとブラジルのタンバリン)の名手、安井源之新さんも然り。ギターの小畑和彦さんはブラジル音楽系のギタリストとして有名なベテランだけど、不覚にもこれまであまりチェックしていなかった。ジャズを基盤にブラジル音楽も基礎からしっかりマスターしており、これまた縦横無尽なプレイ。

さっそくネットでライブ情報をチェックして先月のプラッサオンゼのライブへ。会場でCDも購入。すっかりハマってしまいました。で、小畑さんには取材を申し込み(現代ギター9月号に掲載)、この日が2回目のライブ体験というわけ。

誤解を恐れずに言えば、FONTEは特別なことをやっているわけではないと思う。小畑さんや安井さんがディレイ・フープを駆使したり、といった小技はあるけど、基礎になるアレンジは比較的シンプル。だからこそ、グルーヴとインプロヴィゼーションの凄まじさが際立つ。

曲はカバー8割、オリジナル2割といったところか。選曲が渋くて、ブラジルは名曲の宝庫だということをあらためて感じるし、それに混ざって演奏されても全然違和感のないオリジナルもよい。特に小畑さんの「Cataplana」なんて名曲だと思う。

このblogで以前から取り上げているsaigenjiや、FONTE同様ごく最近知ったko-ko-yaなども合わせて考えたとき、つくづく感じるのは、ブラジル音楽の"普遍化"ということ。たとえばジャズはアメリカで生まれたものだけど、今やジャズを聴くときに「アメリカの音楽」というを意識を持つ必要はないでしょう?それに近いことががブラジル音楽でも起こっているのではないか。3人とも間違いなく本場で通用するミュージシャンだと思うけど、そんなことすらもはやどうでもいい。聴く側も余計な先入観やコンプレックスを捨てるべきだ。

ちなみにFONTEはほぼ月イチでライブをやるようですが、まだまだ客席は余裕があります。CDは4月に発売されているので「先物買い」というには遅いのだけど、早くライブを体験して「まだFONTE聴いてないの?」と自慢しましょう(こういうsnobismは推奨されるべき、というのが持論です)。

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