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2005.08.26

大萩康司リサイタルで9回裏逆転サヨナラ満塁ホームランみたいなジュリアーニ「ロッシニアーナ」の快演

25日、トッパンホールにて。

いやー最後にやってくれましたね。クラシックギターのコンサートでこんなに興奮したのはいつ以来だろう。

3年がかりのシリーズコンサート、トッパンホール・エスポワールシリーズのVol.2。今回は「古典」がテーマで、前半がソル、後半がジュリアーニ。ゲストにメゾソプラノの井坂惠さん。

前半はチューニングで苦しむ。19世紀ギターの使用、台風接近による多湿など厳しい条件が重なってしまった。こういうのは演奏にも影響するのだろう。どうも大萩さんにしてはピリっとしない。

後半1曲目の「大序曲」では去年の同シリーズでも感じられた「攻めの姿勢」を感じるもののやや空回り。歌ものは気持ちよさそうに伴奏していたけれど、いかんせん、これはギターパートがシンプルすぎて面白くないなあ。前半に弾かれたソルの歌曲と比べてもちょっと芸が無い。

ところがプログラム最後の「ロッシニアーナ」で、それまでの「劣勢」を見事にひっくり返す。実にドラマチック。ぐいぐい引き込まれる。引用されたロッシーニのオペラさながらではないか(見たことはないけれど)。

このジュリアーニの(ギター作品としては)大曲は、華やかだけど、ちょっとクドいと感じることが多い。おそらく作曲者本人のテクニックをひけらかす意図もあったに違いない。大萩さんのイメージとは合わないような気がしていたこともあり、驚くべき「嬉しい誤算」。ブルブルっときましたよ。

アンコールのソル2曲でさらにダメ押し。最後の「ワルツ」のような小品をもっと聴いてみたかった、というのが不満といえば不満だけど、終わり良ければすべて良し!


それにしても、チケット完売のはずなのに空席が目に付くのはどうしたことか。おそらく関係者向けのチケットがさばききれなかったのだろうけど、事前にしっかりチェックして当日券にまわすことはできなかったんだろうか。昨年のvol.1のレビュー(現代ギター誌掲載)で1年に1回×3年という企画の素晴らしさを強調しただけに残念。

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