総選挙前に観ておきたい燐光群「だるまさんがころんだ」
27日、下北沢スズナリにて(東京公演は31日マチネまで)。
政治的な主張はしないといいつつ、こういった芝居を勧めたらある種の政治的主張をしていると思われても仕方ないのだけど。
ただ強調しておきたいのは、これはいわゆる「反戦芝居」とはちょっと違うということ。地雷の恐ろしさこそストレートに訴えているけれど、同時に観客を笑わせたり泣かせたり、といったエンターテイメントの姿勢は終始一貫しているのだ。
なんといっても構成が素晴らしい。親分の命令で地雷を買い求めるヤクザ、地雷工場で働く父を持つ一家、イラクに派遣された自衛官、地雷に翻弄される戦地の原住民、といったシーンが独立して展開しつつ、ラストシーンに収束していく様が見事だ。
とはいえ、これは「社会派演劇」には違いない。それはひとことで言えば、メディアとしての役割も担っているということ。たとえ作者の主張に共感できなかったとしても、それまで知らなかった・気付かなかった情報や視点を提供されるのは間違いないだろう。
初演は1年以上前だけど、ここに提示された状況はちっとも"古く"はなっていない。ただし「オランダ軍が守ってくれる」なんてのは今や過去の話。セリフは敢えてそのままにしてましたね。
おそらく「社会派」を敬遠する人も多いのだろうけど、僕はむしろ逆である。「純粋な娯楽」だったら、他にもたくさんある。演劇を選ぶ必然性をあまり感じないのだ。


Comments
TBありがとうございます。
ブレヒト劇みたいに、あと、みなさん、どうします?って問いかける劇でした。
どこかの日本の会社で、1億3000万円ほどで、地雷撤去機を売り出してるってのがつい最近の朝日新聞に載ってました。
Posted by: 悠 | 2005.08.28 at 10:50 PM