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2005.09.30

「現代パフォーミングアーツ入門」特別授業(斎藤和志&坪川真理子コンサート) 終わりました

出演者のお二人、ご協力いただいた関係者の皆様、そしてご来場の皆様に感謝いたします。

主催者として反省すべき点は多々あるものの、自分で企画したコンサートで素晴らしい演奏を聴いた後の充実感は何物にも代え難いのです。

今回は、下の記事にも書いた通り、30日のリサイタルの便乗企画。単なる抜粋プログラムじゃあまりに芸がないので、お二人のソロをリクエストした。特に期待していたのが斎藤さんの自作曲。『8時だよ!全員トルチョック』は評判どおりの超・超絶技巧オンパレード。現代音楽も現代ジャズもそれなりに聴いてきて、少々のことでは驚かなくなっている僕でも「フルートでそんなことまでできるのか!!!」と思ってしまう。かっちょえー!

さらには、武満やピアソラといった、(フルート&ギターでは)定番の名曲の素晴らしさ。

それらを心の底から名曲と思える演奏、「海へ」の震えるような美しさや、「タンゴの歴史」(特にもっとも「難しい」第4楽章!)の躍動といったものを真に実感できる演奏に、みんな出会っているだろうか?

出会いたい人は、日付変わって今日30日、護国寺・同仁教会へ。

【追記】30日のリサイタルも素晴らしかった!ギタリスト鈴木大介さんのblogに感想あり。29日・30日の両方に来てくれた友人の感想はこちら

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2005.09.29

9月29日(木)に「現代パフォーミングアーツ入門」特別授業(斎藤和志&坪川真理子コンサート)を実施します

【9/23追記】いよいよ当日が迫ってきました。医科歯科の学生、サークルその他関係者向けの掲示板やMLがあればこのコンサートの情報を転載していただけるとありがたいです。またチラシはダウンロードしてご自由にお使いください。
【9/15追記】チラシ作りました→こちら(PDFファイル)
「ピアソラ」を使って興味を引こうとするのはあざといと思いつつ・・・しかし何といっても「タンゴの歴史」は名曲ですからね。

***   ***   ***

毎年恒例の特別授業(コンサート)のお知らせ。この記事の日付は実施日にしてありますのでご注意ください。当分の間、更新してもこの記事がトップに位置することになります。つまりこの記事のすぐ下にあるのが最新の記事です

さて前回のアラブ民俗音楽から一転して、今回は久々にクラシック~現代音楽です。


日時9月29日(木)17時~18時

*準備の都合等で多少開演が遅れる可能性はあります。

会場: 東京医科歯科大学 湯島キャンパス
    5号館(生協・生協食堂のある建物)3F 第1セミナー室
【追記】学外の方はこちらで5号館の場所をご確認ください(注:歯学部用の地図なので歯学部の建物が着色されてますが関係なし)。
お茶の水門から入り、正面に見える「研究棟」と「医科新棟」(医学部附属病院の建物)の右側の細い通路を通って奥に抜けると左手に見えます。


出演斎藤和志(フルート)、坪川真理子(ギター)


当日は前期補講期間なので、本来後期の「現代パ~」は開講前なのですが、原則として履修予定の学生には出席してレポートを書いてもらいます。また例年通り、その他の学生・教職員および附属病院に入院・来院されている方々等も歓迎します。

学外の方も基本的に歓迎いたしますが(ただしなるべく事前にEメールにて御連絡ください)、今回は1つお願いがあります。

実は翌日、9月30日(金)にも護国寺の同仁教会にて斎藤和志・坪川真理子デュオのリサイタルが行われます。今回はある意味"便乗企画"なので、29日にいらっしゃる方は可能ならぜひ30日も足を運んでいただきたいと思います。29日の演奏曲目は30日のプログラムからの抜粋+α、ということでお願いしてありますが、30日の方が時間は長いですからたっぷり聴けますし。もちろん29日の演奏を聴けば「もっと聴きたい!」と思うのは間違いないでしょう。

斎藤さんがこちらでデュオ・リサイタルへの意気込みを方っておられます。これ読んだら聴きたくなるでしょう!斎藤さんはご自身のblogでは謙遜されてますが、東京フィル首席、東京シンフォニエッタ副代表、第5回神戸国際フルートコンクール第4位(日本人最高位)、第70回日本音楽コンクール第1位、第4回日本フルートコンクールびわ湖第1位等々の華々しい肩書きと経歴をお持ちです。

さらには昨年、お茶の水OBオーケストラ(医科歯科大&お茶大のOBオケ)の第17回定期演奏会に客演してモーツァルト「フルート協奏曲第1番」のソリストを務められるなど、本学とも縁があるのです。

坪川さんもスペインの名門・マドリッド王立音楽院卒業の実力者で昨年発売された1stCD「スペイン幻想」が好評。いや本当に楽しみです。


問い合わせ等は徳永までEメールにてお願いします(アドレスはプロフィール欄にあります)。

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2005.09.21

青木菜穂子、喜多直毅、北村聡、田中伸司という最上級タンゴミュージシャン達の共演が生み出すマジック、そしてタンゴという音楽の魅力についてあらためて考える

9月21日、大塚グレコにて。

紛れもなく日本を代表するタンゴ・ベーシストの一人である田中伸司さんが「久し振りに喜多君とタンゴをやりたくなった」ということで召集したのがこの日のメンバー。ピアノが青木菜穂子さん、バンドネオン北村聡さん。さすが田中さんだ。最高のメンバーが揃った。

田中さんは京谷弘司カルテットのメンバーとしてタンゴファンに知られているけど、喜多直毅タンゴフォビクスのメンバーでもある。なのになぜ「久し振り」かというと、タンゴフォビクスが実質的に活動休止中だから。喜多さんのライブスケジュールを見ればわかることだが、タンゴの活動自体めっきり減ってしまった。

喜多さんにタンゴの真髄を教わったといっても過言ではない僕としても少々残念だけど、まー喜多さんの才能がタンゴという枠に収まりきらないのだから仕方が無い。そもそも喜多さんがタンゴ以外のジャンルに本格的に手を染めるきっかけのいくつかは僕が作ったものだからなあ。直接的には大泉学園inFのマスター佐藤さんに様々なミュージシャンと共演する機会を作っていただいたのが大きいけど、佐藤さんに喜多さんを紹介したのは僕だからなあ。喜多さんに鬼怒無月さんの作品を演奏させる企画(アサヒビール・ロビーコンサート)の発案も僕だからなあ。今だって喜多さんのタンゴじゃないオリジナルアルバムをプロデュース中だしなあ。(なにげに自慢)

ずっと喜多さんの活動を中心にタンゴを聴いてきた僕も、自然とタンゴを聴く機会が減った。そんな中で、「やっぱりタンゴかっこいいじゃん!」とその魅力を再認識するきっかけを作ってくれたのは青木さん。だからこのお二人が初めて本格的に共演するこの日のライブは、少なくとも僕にとって特別なものだった。

つーかですね、タンゴ界的にもこの組合せに注目しないのはまずいでしょ。だいたい本場ブエノスアイレスで活躍し昨年末帰国した貴重な若手タンゴピアニストである青木さんのライブにタンゴファンが殺到しなかったらおかしい。16日には同じグレコで青木さんのレギュラーカルテットのライブがあったのだけど、客入りがイマイチ。もしこの日も同じような具合だったら、「日本のタンゴ界は間違っちょる!」とコブシを振り下ろして叫びたくなるところだった。

が、さすがに盛況でした。補助椅子まで使い切るような状態。ま、そんなに大きいライブハウスでもないわけだし、こうでなくちゃ困りますよ。
(続く)

続き。
セットリストはeijiさんのblogを参照。

タンゴは基本的に譜面に縛られた音楽である。ジャズみたいなアドリブパートはないから1曲1曲は短く、サクサク進む。たっぷりインプロをやって1set3~4曲で終了、なんてことも多い喜多さんの最近のライブとは全然違う。喜多さんもタンゴフォビクスでは自分のソロパートを盛り込んだアレンジをしたりするのだけど、この日はそれもほとんど無し。青木さんとデュオで演奏した「ロス・マレアドス」のイントロで比較的長めの無伴奏即興ソロを取ったくらいか。

ではこのような正統派タンゴは即興とは無縁なのかというと、そうでもない。よく「譜面通りに弾いてもタンゴにならない」と言われるとおり、譜面に現れない部分を即興的に補うことが求められる。バロック音楽における装飾音に近いかもしれないが、もっと自由だろう。いわゆるオブリガートやメロディのフェイク、効果音的に挿入される特殊奏法等等。

言い換えればそういった部分にこそ奏者の技術と個性・センスが現れるのであり、それを味わうことこそがタンゴを聴くでの最大の楽しみの一つだと思う。

ところが、ヨーヨーマ、クレーメルといったピアソラブームの立役者達は、そこは割り切ってバッサリ切り捨てた。彼らのような一流クラシック奏者に中途半端なタンゴ奏者の模倣も求めるべきではないだろうから、それは一つの見識として間違っていないと思う。しかし同時に、タンゴの「もっともおいしい部分」は置き去りにされたと言えるのではないか。

この日の喜多さんは、とても窮屈に感じていたはずだ。譜面に縛られた中でどこまで自分を表現できるか、ともがいていたに違いない。とても興味深いことだけど、演奏者が自由奔放にのびのびと演奏することによって良い音楽が生まれることもあれば、さまざまな制約の生む緊張感が良い結果を生むこともある。この日はまさに後者のケースで、結果的にタンゴという音楽の、ブームの中で見失われがちだった魅力をより強く感じることができたように思う。

もう一つ特筆すべきと思うのは、リズム面について。以前鬼怒無月さんにインタビューしたとき、タンゴの魅力として「打楽器無しで生み出す強力なグルーヴ」を挙げておられたことが印象に残っている。それを初めからからコンセプトに取り入れたのが、ギター、ベース、ビブラフォンによるトリオ編成のWarehouseであり、さらに押し進めたものがポストタンゴバンド「Salle Gaveau」だろう。ちなみにこの日唯一演奏されたタンゴ系でない曲、鬼怒無月作曲「ワルツ」はSalle Gaveauのレパートリー。

タンゴベーシストとして揺るぎないキャリアを誇る田中伸司さんと、本場ブエノスアイレスでたっぷり2年間揉まれたピアニスト青木菜穂子さんの生み出すグルーヴは素晴らしい。タンゴではピアノが打楽器的な役割も果たすから、ピアノ&ベースのコンビネーションが重要なのだ。お二人は初共演とのことだったけど、個々の能力が高いとこうもガッチリ噛み合うものですかね。

注意して欲しいのは、ここでいう「グルーヴ」とは、いわゆる「ノリがいい」状態とはちょっと違うのである。わかりやすいのは、これでもかというくらい伸び縮みするテンポが圧巻だった「ノクトゥルナ」。編曲は青木さん。単に速くなったり遅くなったり、ということではなくて、ぐにゃぐにゃに揺れる。基礎になるリズムがあってその上で揺れるんじゃなくて、4人一体になって揺れるんですよ。他のジャンルではちょっと見られない手法だと思うのだけど、これがまた心地良いんですな。と言われてもなかなかピンと来ないと思うので、是非青木さんのライブで体験してください。次回は10月28日、南青山マンダラにて。


おっと青木さんの宣伝ばかりしてたら喜多さんに怒られるかな。喜多さんのタンゴ演奏は年内はもうないかと思っていたら、10月9日に下北沢レディジェーンで津山知子さんとのデュオ。長年のパートナーだけに、この日とはまた違うタイプのイキのいいタンゴが楽しめるはず。バンドネオンの北村さんは青木菜穂子クァルテートにも参加する他、会田桃子クアトロシエントスでも活躍。大編成による10月25日のオルケスタ・クアトロシエントス@江古田BUDDYは特に注目。

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2005.09.18

やっぱり期待通りの実力を見せてくれたジャブジャブサーキットと鈴木大介に惜しみない拍手を

17日はシアターグリーンと白寿ホールをハシゴ。

うっかり「ライブ・公演情報」に載せ忘れていたんだけど、20日まで池袋シアターグリーンで劇団ジャブジャブサーキットが「しずかなごはん」を再演中。摂食障害をテーマにした、ちょっとしたミステリーものです。観たことない芝居は勧めにくいのだけど、これは初演を観ているから問題なし。迂闊でした。

この日マチネで再見したらやっぱり面白かった。非常に丁寧な取材の上に書かれていると思います。「よく知ってるだろ、ちゃんと調べたんだぜ」という態度が芝居から垣間見えると興ざめなんだけど(これけっこうありがち)、そんなことはなくて、「患者の視点」が貫かれていると思う。作者の はせひろいち さん自身が一時期激ヤセしたのと無関係ではないだろう。将来医療関係者を目指す皆さん(注:うちは医療系大学ですからね)にこそぜひ観て欲しい作品。

夕方から富ヶ谷に移動して白寿ホールで鈴木大介さんのコンサート。武満徹「フォリオス」とブリテン「ノクターナル」が期待以上と言ってもいい絶品の出来。前者は武満にとって最初のギター作品なのだけど、ギターという楽器を知り尽くしたかのように美しい響きを聞かせる。才能ってのはこういうことなんだろうな、とつくづく思う。ギター作品を1曲しか残さなかったブリテンも然り。どちらも20世紀を代表するギターの名曲として輝き続けるだろう。

名曲の一つの要件は、表現の可能性の幅広さだ。ということはすなわち、演奏者の表現力も如実に現れる。フォリオスやノクターナルが名曲と言われてもピンと来ない人は、良い奏者の演奏で聴いていないのかも。大介さんのフォリオスには以前も感動したことがあるけど、この日はまた新たな表現に踏み込んだな、と感じた。終盤の迫力は鳥肌モノ。武満さんが大介さんのフォリオスを聴かずに亡くなられたのは返す返すも残念だ。

武満さんは晩年の病床で鈴木さんの1stCDを聴いて「かつて聞いたことがないような演奏をするギタリスト」とかなんとか言われたそうで、なんか「絶賛」というわけでもないし微妙な言い回しのような気もするのだけど、ひょっとするとCDそのものを誉めたというより、こういうフォリオスを演奏するような彼の才能の芽を感じ取っていたのかな、と思う。もし武満さんがその後も進化を続けた大介さんの演奏にじっくり接していたならば、彼のために新たな作品を書いたに違いない。

バッハも期待通りでした。大介さんの演奏で聴くと、ちゃんと本来の意味での舞曲に聞こえるんだよねえ。良い意味での軽さ。本当に踊りだしたくなるような。平たく言うとグルーヴ感。元はチェロやヴァイオリンの曲だけど、間違いなくギターでしか出せない味がある。しかしま、バッハに関しては以前やはり大介さんの演奏で神がかり的な名演の記憶があるのと、不運なことにシャコンヌのいいところで思いっきりケータイ鳴らしやがった輩がすぐ近くにいて集中力を削がれたので、これ以上の賛辞は控えておこう。

さて、集客はというと、さすがに前回よりよく入ってたな。音楽業界関係者も多い。「クラシックギター業界」(すなわち"身内"だな)だけじゃなくて、幅広いジャンルの音楽関係者から注目を集めるのも大介さんならでは。とはいえ、まだまだ空席があるのはもったいない。次回は12月17日。バッハの全無伴奏作品の中で個人的に最高傑作と思うBWV1012(チェロ組曲第6番)を含む、またしても注目のプログラムです。


BGM:クオン・ヴー(Cuong Vu)新譜「It's Mostly Residual」のサンプル(いや噂通りすごいなコレ・・・)

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2005.09.15

今度の週末、いよいよ佳境を迎えた鈴木大介「ギター・エラボレーション」に注目しないのはまずいだろ

少なくともクラシックギター業界的にはそうでしょう。クラシックギター専門誌「現代ギター」執筆者として、そう断言します。

コンサートは9月17日、白寿ホールにて。今回は  ギター・パースペクティヴ Vol.5「瞑想」 と題したプログラム。

このシリーズ、毎回非常に意欲的なプログラムなのだけど、今回は特に楽しみ。だってこれですよ↓


・S.L.ヴァイス:ロジー伯のためのトンボー
・J.S.バッハ:組曲 BWV1008
・J.S.バッハ:パルティータ BWV1004
・武満徹:フォリオス
・ブリテン:ノクターナル

バッハの組曲2つ。うち一つは有名な「シャコンヌ」付き。武満、ブリテンも名作中の名作。演奏は定評のある(しかもここぞというときほど力を発揮する印象のある)鈴木大介。ホールも適度なサイズで素晴らしい響き。

これだけの条件を揃えてもお客さんが入らなかったら、企画側としては"お手上げ"でしょ。終わってから言っても仕方ないから先に言っときます。首都圏のクラシックギターファンは聴いとかないとまずいんじゃないの?

と言いつつ僕も先日、フィンランドの名手コルホーネンを聴き逃したから、あまりエラソーなことは言えないんだけど・・・その日は別の凄いライブがあって、断腸の思いだったのですよ。17日は、よほどのことが無い限り白寿ホールに行きましょう。

僕はありがたいことに毎回招待状をいただいているのですが、もちろんこれはお金を払って聴く価値があるコンサートです。間抜けは話だけど実際、招待状にうっかり気付かずチケットを買ったこともある。

というわけで、招待されたから宣伝していると思われたらシャクなので、もし医科歯科生でこの記事を読んで興味を持ってくれた人がいたら、招待券差し上げます(希望者が複数いた場合は学年が下の人優先)。僕はチケット買って入りますので。

ちなみにこのコンサートシリーズ、2000円・3000円。4000円と三種類のチケットがあります。普通このサイズの小ホールだとチケット代は一律のことが多く、かなり珍しい。最後列でも十分よく響くので、2000円の席はかなりお得感あり。こういう良心的な試みに対しては、消費者も行動で示さないとね。

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2005.09.09

今堀恒雄のアコギソロだけでも貴重なのに、内橋和久を擁するeEYO idiotまで一度に聴けるなんてギター好きには堪えられないわけですよ

9日、吉祥寺マンダラ2にて。

ほとんどあきらめていたのだけど、直前に用事がキャンセル。ラッキー!


とこれだけではナンなので追記。
この日今堀さんは、アコギソロのみでライブをやるのが初めてだったとのこと。以前からやっているソロプロジェクト、unbeltipoでは打ち込みを使ったソロ演奏もやっているので打ち込み併用だろうと思っていたら完全生。リズムは足で踏み鳴らして(その音をマイクで拾って)取っていた。フラメンコっぽい発想かな。

MCでは緊張振りをお話されていたけれど、演奏の方はサンセイさんのコメントにもあるとおり見事なもの。こんな貴重な機会を見逃さなくてよかったー

で、「てことは今堀さんも『アコギな仲間』オッケーじゃん!」と思い立ち、終演後取材の打診。このほど無事インタビューが終わり、現代ギター11月号に掲載の運びとなりました。


eEYO idiotの素晴らしさも言わずもがな。最近内橋さんの参加が多くて嬉しいなーと思っていたら、公式サイトにちゃんと説明が書いてあって、これは「NAVY」(「海軍」ですね)という一つのレギュラー編成らしい。田中邦和(ts)、富樫春生(pf)が入ったやつは「AIR FORCE」(空軍)というのか。僕は最初はこのメンツに惹かれて観に行ったのでした。またやって欲しいぞ!

どの編成にも言えることだけど、即興性豊かなのに散漫さを感じさせず、バンドとしての一体感をしっかり備えているところがすごい。毎回の豪華な対バンも含め、eEYOさんのボーカルが持つ「引力」のなんと素晴らしいことよ。カリンバ弾き語り(!内橋さんが途中から絡むかと思いきや結局傍観)も見事でした。

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2005.09.06

ライブ・公演情報(時々自動、アルタードステイツ、喜多直毅、青木菜穂子、鈴木大介、斎藤和志&坪川真理子、他)

9月2日-11日
ブラジル映画祭@飯田橋・日仏会館
*ヤマンドゥ・コスタ(g)PVなど音楽関係の興味深いフィルムも上映。

9月3日~11日
時々自動@三軒茶屋シアタートラム

(ピットインのサイトよりコピペ)
■ アルタードステイツ 16周年記念プログラム ■ ¥3,000
★新宿 PIT INN 40th Anniversary Special Vol.22★
9月 6日(火) ダブルバンド ALTERED STATES & ZU(from Italy)
内橋和久(G,Effects)ナスノミツル(el-B)芳垣安洋(Ds)
ルカ・マイ luca mai(As,Bs)マッシモ・プッピーロ massimo pupillo(el-B)
ヤコポ・バッターリャjacopo battaglia(Ds)
9月 7日(水) プレイズ サンタナ!!!!
内橋和久(G,Effects)ナスノミツル(el-B)芳垣安洋(Ds)
ゲスト:岡本 洋(Or,フェンダーローズ)岡部洋一(Per)
9月 8日(木) アルタードステイツ アローン
内橋和久(G,Effects)ナスノミツル(el-B)芳垣安洋(Ds)

9月8日
■高田元太郎(g)リサイタル@日暮里サニーホール

9月9日
■eEYO(Vo)内橋和久(G)中原信雄(B)外山明(Ds)、今堀恒雄g unbertipoソロ@吉祥寺マンダラ2
*凄すぎる顔合わせ!アンコールで内橋+今堀ツインギターが実現するのか??
■ティモ・コルホーネン(g)コンサート@要町GGサロン
*知る人ぞ知るフィンランドの大物クラシックギタリスト。

9月12日
■太田恵資&喜多直毅@大泉学園inF

9月15日
■鬼怒無月(gt)喜多直毅(vln)@大泉学園inF

9月15日~20日
■ジャブジャブサーキット「しずかなごはん」@池袋シアターグリーン

9月16日
■会田桃子(Vn) / 北村聡(Bn) / 青木菜穂子(Pf) / 東谷健司(Cb)@大塚グレコ

9月17日
■鈴木大介(g)ギター・エラボレーションvol.6 「瞑想」
*今回はバッハ組曲2つ、ブリテン等プログラムが特にすごいぞ!
■FONTE@表参道プラッサオンゼ

9月20日(火) 
■喜多直毅vln 谷川賢作p


9月21日(水)■喜多直毅vln 青木菜穂子p 田中伸司b 北村聡bn@大塚グレコ
★喜多さん久々の本格タンゴ編成。ここ最近は喜多さんの絶品タンゴヴァイオリンが聴ける機会が非常に少ないので、特にお薦めしておきます。共演者も皆国内屈指の実力者です。

9月25日
■小沼ようすけ(g).荻原亮(g).吉田智(g) @六本木アルフィー
■おしゃれジプシィ@中目黒楽屋
*喜多直毅さん(vln)参加のアラブ民俗音楽風オリジナルアコースティックプログレバンド(ベリーダンス付き)、都内では久々のライブです。
■ガジャルド(g)+カニサーレス(g)@錦糸町すみだトリフォニーホール
*またしてもクラシックとフラメンコの名手二人によるジョイント。15時開演だから上のとハシゴも可能だな・・・

9月27日
■アンサンブルノマド@初台オペラシティ
*現代音楽アンサンブル。

9月28日
■saigenji SPECIAL LIVE@恵比須ガーデンホール
*無料(招待制)!応募はこちらから。

9月29日
■現代パフォーミングアーツ入門presentsスペシャルコンサート@湯島キャンパス
*出演:斎藤和志(fl)&坪川真理子(fl)。詳しくはこちらを参照。

9月30日
■斎藤和志(fl)&坪川真理子(g)@護国寺・同仁教会
*詳しくはこちら


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2005.09.02

ぺぺ・ロメロとトマティートという二人の巨匠が少年のような顔をして二重奏する姿に感動しなかったらギターファンじゃないでしょ

オペラシティからの帰り道にケータイより。

いやー行って良かった!

実は細かい不満はいくつかある(詳しくは後で)。しかしあの最後の二重奏を見たら吹っ飛ぶね。なんて嬉しそうな表情。見てる方も幸せな気分になってしまう。

もう理屈じゃないんですよ。やっぱりギターっていいなあ。
(続く)

続き。
コンサートはペペ・ロメロソロ→トマティートのグループ→ペペ&トマティートDUOという構成。

ペペ・ロメロは4月の来日公演と比較すると調子がイマイチか。ギターの鳴りにも問題あり。全体的には音量は十分なんだけど、一部よく鳴らないポジションがある。楽器の状態が良くないのだろうか。

それにしてもラスゲアードの迫力は凄い。フラメンコ的なラスゲアードが取り入れられたトゥリーナ「ファンダンギーリョ」は効果満点。そのまま同じトゥリーナの「セビリャーナ」とか「ソナタ」とか弾いて欲しかったぞ。

トマティートを生で観るのはずっと前にブルーノートで観たミシェル・カミロとのデュオ以来。このデュオのCDはヒットしたみたいだけど、当時はデュオを始めたばかりの頃で、相性はあんまり良くないと思った。てかカミロ弾き過ぎ。トマティートを生かす弾き方考えろよ、と思ってしまった。客席は沸いていたけど、大半はカミロのファンだったろうな。ジャズに不慣れなトマティートは精彩に欠け、「本来の実力はこんなもんじゃないだろうに」という思いが。

今回は自分のグループだからもちろん本領発揮。こうでなくちゃね。ソロのキレも素晴らしい。

ただし、PAには疑問が。そもそもペペ・ロメロはPA無しである。生音でも十分響くホールなのだ。打楽器やヴァイオリンが入るからバランスを取るためにPAを用いるのは仕方ないけど、必要最小限にすべきだろう。ギターが主役だから多少目立つようにするのはいいとしても、ヴァイオリンよりはるかに大きい音がするのは不自然だ。ユニゾンで弾くパートなど、ヴァイオリンの方が埋もれてしまう。もう少し考えて欲しかったなあ。ちょっともったいなかった。

とはいえ、最後の2重奏でそんなモヤモヤは吹っ飛んだ。冒頭の通り。ペペ・ロメロはクラシックギタリストながらフラメンコのアルバムも出しているほどで、そちらの腕前も一級品。トマティートと並んでもまったく遜色がなく、「まだ若いもんには負けんぞ」とばかりに弾きまくる。トマティートはそんなロメロを尊敬の眼差しで見つめつつ、一歩引いた演奏をしているのが微笑ましい。そして二人の速弾きがガチっとシンクロするときの爽快感といったら!

もちろん期待はしていたけれど、この気持ちよさは想像を絶するものだ。今回は愛知万博がらみの来日ということで、万博様様。二度とナマでは拝めないデュオだったかも。

にしては空席多いんだよな。まS席7000円と高いことは高いのだけど、同じ会場でS席8000円、SS席1万円だった4月のペペ・ロメロ単独公演がほぼ満席だったのにね。クラシックギターファンは「4月に聴いたばかりだからいいや」と思っちゃったのか?たしかにペペ・ロメロのプログラムがあまり変わり映えしないのは問題ではあるけど・・・トマティートの評判だって聞いてるだろうに。どうにも不可解。

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2005.09.01

鬼怒無月「PlayPostTango」改めSalleGaveauサルガボに林正樹が加入して、世界最強のタンゴ五重奏団が誕生する予感

再びケータイより。江古田バディにてライブが終わったところ。

いやー期待以上にいいライブでした。今日来なかった人は、ある意味、歴史的瞬間を見逃しましたね。
(続く)

続き。
ギタリスト鬼怒無月さん率いる「ポストタンゴ」バンドにやっと「Salle Gaveau(サルガボ)」という名前がついた。と思ったら今回はベーシスト鳥越啓介さんがスケジュールの都合で参加できず、代わりにピアニスト林正樹さんが参加。あえてトラのベーシストを入れるのではなくピアニストを入れたところが面白い。

これが大正解。
まだ続く(と思う)

続き。
元々このバンドはタンゴバンドに欠かせないピアノ抜きでやってきたことが面白さの一つでもあったのだけど、やはりピアノが入るとサウンドの厚みが段違い。林さん、実は「前から入りたかった」のだそうで、嬉々として演奏している。小松亮太タンギスツや会田桃子クアトロシエントスといったタンゴバンドでの経験もあり、センスが素晴らしい。押し引きが絶妙。

これまでも決して不完全な感じはしなかったのだけど、ピアノが入ったら入ったで欠けていたピースがピタっとハマったように聞こえるから不思議だ。

ただしこの日は、代わりにベースというもうひとつの重要なピースが欠けていた。ここにベースが加わって、5つの楽器がガッチリ噛み合ったサウンドはどんなものになるのか。想像しただけでもワクワクする。ある意味究極のキンテート(五重奏団)だ。

そのデビューは11月14日、会場はこの日と同じ江古田バディ(【追記】その後11/6池袋Live in ROSAが決まったのでこちらが先)。対バンは会田桃子クアトロシエントス。林さんは出ずっぱりだ!バンドネオンは菊地成孔pepe tormento azucarar(ペペ・トルメント・アスカラール)参加で注目の北村聡さん。両バンドのメンバー入り乱れてのセッションも予定されているという。これは本当に歴史的なイベントになりそう。
(気が向いたらまだ続けるかも)

気が向いたので続き。
「世界最強」という表現について、「それはいくら何でも大げさじゃないか」と思う人もいるだろうけど、こちらはいたって大真面目である。

なにゆえに「最強」たり得るのか。特徴を箇条書きにしてみる。
・演奏はほぼオリジナルのみ(以前はレパートリー不足のためカバーもやったが今やそれも必要なくなった)。
・中心は鬼怒さんの作品だが、新メンバー林さんを含め、全員が作品を提供する。
・全員がジャズシーンでも活躍しており即興能力も恐ろしく高い。
・ヴァイオリンの喜多さんは元々タンゴ奏者として高い評価を得ているし、林さん、鬼怒さんも小松亮太タンギスツや会田桃子クアトロシエントスのメンバーとして活動し、タンゴについて知り尽くしている。

こんなタンゴバンドはかつて存在しなかったはずだ。オリジナルしか演奏しない、という一点のみ取っても僕は80年代以降のバンドとしてはピアソラのそれしか知らないが不勉強だろうか?ある意味彼らは、ピアソラが到達(しようとしたかは別にして)できなかった領域にまで達しつつあるのではないか。

とはいえ。

バンドネオンが入ってないじゃないか、という批判(?)は当然あり得るだろう。アコーディオンでは弱いのではないかと。

逆なんだよな。もちろんバンドネオンは素晴らしい楽器だけど、アンサンブルの1パートとして見たときには「両刃の剣」だ。その最大の魅力である音色が、音楽的な制約ともなることすら考えられる。どうしてもバランスが崩れがちなんだよな。

対して、アコーディオンはずっと自由な楽器だ。僕も佐藤さんのライブに足しげく通うようになってから知ったのだけど、スイッチの切り替えで音色や音域が変わったり、左手側のボタンが和音になったり単音になったりと、いろいろな機能が備わっており、ものすごく「合理的」な楽器だ。現代音楽の分野で活躍しているのがその証明だろう。

おそらく、多くの人が誤解したのは、アコーディオンが安易にバンドネオンの代用としてタンゴ(主にピアソラ)の演奏で使われたからだ。僕自身、アコーディオン奏者のコンサートで最後に演奏されたピアソラ作品を聴いて心底ガッカリしたことがある。そりゃそのまま置き換えたらバンドネオンに負けますよ。元々みんなバンドネオンの音色がイメージの中にインプットされているわけだし。その点、SalleGaveauは最初から発想が違う。アコーディオンの音色と機能、佐藤さんの演奏能力を前提とした音楽である。

最後に残された批判は、「こんなものはタンゴではない!」というものだろう。

そうかもね。

個人的には「タンゴバンド」と呼びたい気持ちはあるけど、とらえ方は人それぞれでいいんじゃないでしょうか。本人達もこだわってなさそうだし。

それにだね、そういう言われ方こそ、ピアソラっぽくてかっこいいじゃん!

【追記】eijiさんの素晴らしいライブレポートにリンクを張っておきます→こちら

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あれから4年

今年もこの日が巡ってきた。忘れないうちにケータイより。
詳しいことはまた。

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