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2005.10.29

10月のライブ覚書(ko-ko-ya、田中邦和&関根彰良、大渕博光、渡邊奈央、Aki Ueda、会田桃子、青木菜穂子)+α

書きそびれていたものを簡単に。

このblog、コメントやトラックバックはさほど多くないけど意外と読まれているから気が抜けないのだ。憧れのギタリストから「時々読んでましたよ、(書いているのは)あなただったんですね」と言われた日にゃ、びっくりするやら嬉しいやら。

10月5日
大阪の友人が上京しており、晩飯食った後一緒にko-ko-ya@表参道プラッサオンゼへ。特にこの手の音楽(ブラジル系)のファンというわけではない友人も楽しんでくれて嬉しい。自分がどんなに良い音楽と思っていても、他人がすぐ受け入れてくれるとは限らないので。そういったko-ko-yaの普遍性を持つ魅力については、いずれ詳しく書きたい。東京での次のライブは11/11プラッサオンゼ。

10月11日
田中邦和(ts)&関根彰良(g)@関内JazzIsへ。大学の同期&後輩DUOである。もちろん二人ともプロとしてバリバリ活躍中。邦和氏のSembelloはポップフィールドで勝負しているけど、ジャズ奏者としても一流なのだということをあらためて感じる。若手実力派として注目される関根さんには以前授業でもお世話になったし、16日の学園祭にも来ていただきました。この日は田中氏が関根さんを誘った形だけど、終演後に「じゃあ今度は僕のバンドに」と関根さんが田中氏にお願いして、11月15日関内kamomeにて再共演決定。

10月17日
フラメンコ歌手大渕博光さん(vo)のCD発売記念ライブ@渋谷パルコ劇場。CDレビューを書いた縁でご招待いただいた。大渕さんの日本人離れしたボーカル+大編成バンドの迫力が凄い。バンマス伊藤芳輝さん(g)のアレンジも見事。特に「Si Si Si」のリズムはかっこいいなあ。ちなみに便宜上「フラメンコ歌手」と付け加えたのだけど曲は大渕さんのオリジナルが中心で、この曲も全然フラメンコっぽくはない。伊藤さんのリーダーバンド、スパニッシュコネクションともまた違う雰囲気。伊藤さんの音楽性も幅広いなあ。

こうして終盤一気に盛り上がるも、この日は渡邊奈央ちゃん(pf,vo)の久々のライブと重なってしまいアンコール前に失礼して吉祥寺へハシゴ。奈央ちゃんはトリの出演だったのでなんとか間に合う。歌だけでなくピアノも一段とグレードアップ。矢野顕子あたりは別格として(彼女はジャズピアニストとして通用しますからね)、これだけピアノがしっかり弾けていて伴奏のセンスもいいシンガーソングライターは貴重じゃないかなあ。いい曲多いし。

10月21日
Aki Ueda plays Raga with Vineet Vyas(+ゲスト:バンスリー奏者寺原太郎)@三軒茶屋サロン・テッセラへ。Aki Uedaさんは長年海外で活躍されていた知る人ぞ知る若手シタール奏者。演奏もだが音楽に対する姿勢が熱い。この日は古典インド音楽を堪能。来年には新譜もリリースされるそうで要注目。

10月25日会田桃子オルケスタ・クアトロシエントス@江古田BUDDY
10月28日青木菜穂子(pf)クァルテート@南青山マンダラ
立て続けにタンゴのライブ。両日共まずまず賑わっていたけど、聴衆の年齢層が高いのが気になった。昔からのタンゴファンがかなりの割合を占めるということ。ピアソラブームによって若い「タンゴファン」は増えたけど、じゃあピアソラの曲を、才能も実力も備えた日本のタンゴ奏者達がどんな工夫をこらして演奏しているか聴き比べてみよう、と思う人は少ない。つまるところ、日本のタンゴ市場はまだあまり成熟していないのだと思う。こんなにカッコイイ音楽なのにね。

10月某日
念願かなって三好功郎さん(g)にインタビュー。いろいろな昔話・裏話が面白いのだけど、誌面には載せ切れなくて残念。かつての新宿ピットイン「朝の部」の凄まじさ。80年代の好景気は、才能ある若者達に「なんとかなるだろう」と思わせただけでも意味があったかもしれない。当時20代だった彼らが一線で活躍する現在のライブシーンは面白くて仕方がないから、僕は「昔は良かった」型の論評が大嫌いである。でも景気が悪化し「ピットイン朝の部」も無くなった今、10年後・20年後を支えるべき才能を取り巻く状況は厳しくなっているはず。将来自分も「昔は~」と言いたくなるのではないかと心配だ。とはいえ、優れた才能はどの時代にも確実に存在する。それを掘り起こすのがジャーナリズムの重要な役割ではないですかね。

10月某日
都内某スタジオで喜多直毅さん(vln)の新譜レコーディングを見学。てゆーか一応produced byおれだし。終了済みの分も含めて参加ミュージシャンを挙げておきます(敬称略):黒田京子(pf)、林正樹(pf)、宮野弘紀(g)、伊藤芳輝(g)、鬼怒無月(g)、常味裕司(oud)、佐藤芳明(acc)、クリストファー・ハーディ(per)、海沼正利(per)、さがゆき(vo)。

メンツを見ただけで「これはただごとではない!」とわかる人も少なくないだろう。みなさんあまりに素晴らしすぎる。一流のミュージシャン達が、ただただいい音楽を作ろうとする現場に立ち会う体験は感動的だ。仮に「ギャラのため」だとしたら全然割に合わないですよこれは。仕事のクオリティも労力も。

余談だけど隣のスタジオではR○V○(伏字のつもり)がリハーサル中。なぜかメンバーでない○友さんまで遊びに来たり。すごい空間。

曲は大半が喜多さんのオリジナルで、他に宮野さんと鬼怒さんの新曲が1曲ずつ。鬼怒さんはポストタンゴバンドSalleGaveau用に書いた曲をヴァイオリンとのデュオにアレンジして持ってきてくださった。これがフワっとした感じのさりげなく美しい名曲で、ミックスルームで聴いていて涙が出そうになる。いやまじで。

たまたまその日は西原恵理子の「毎日かあさん2」を買って読んでいた。彼女独特のものすごいパワーを感じさせ、抱腹絶倒の面白さなのだけど、不意を突くようにジーンとするカットがいくつか挿入されている。

たぶんそういう曲になるな、鬼怒さんの曲は。


そんないい曲を他人のリーダアルバムに提供しちゃっていいんですか鬼怒さん!と感謝の気持ちでいっぱいになるも、出だしの超難しそうなソロパートをやめて(あくまで相対的にですが)簡単なアレンジに変更しようとするのを見て思わず

「そこはやっぱりソロでお願いします」。

1つプロデューサーらしい仕事したぜ。へへ。しっかり要望に応えて難パートをクリアしてくださった鬼怒さんのテクニックと職人気質にも感動。このソロは是非、ギター好きに聴いて欲しい。

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Comments

いつもレアな情報をありがとうございます。
どの曲をどのメンバーでなのか、もぅ喜多さんのCDが本当に待ち遠しい!
楽しみに待っています。

大渕さん終了後、お見かけしなかったので…。
相変わらずお忙しいのですね!

Posted by: かおる | 2005.10.30 at 10:34 AM

かおるさん、コメントありがとうございます。
17日はそういうことだったのでした。
忙しいというかバカやってるというか・・・

Posted by: tokunaga | 2005.11.01 at 12:33 PM

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