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2006.01.22

おめでとう新宿ピットイン40周年

21日、新宿厚生年金会館にて、新宿ピットイン 40周年記念【Shinjuku New Year Jazz Festival 2006】の1日目。

40周年かー。僕が初めて行ったのは20年前くらいです。

トップは渋さ知らズ。

宗修司さんのことをまた思い出してしまった。僕は残念ながら、宗さんが参加していた頃の渋さは観ていない。宗さんが生きていたら、このステージでドラムを叩いていたはずだよなあ。

キーボードの中島さちこ君が見えた。僕は10何年か前、中学生だった彼女に数学しか教えてないんだけど(だから彼女の数学オリンピック金メダル獲得にはたぶん0.1%ぐらい貢献してるんだけど)、なぜか彼女は東大数学科を卒業した後、ジャズの道へ。

宗さんはいなくても、同じように僕が大好きな内橋和久さん(g)や太田恵資さん(vln)、宗さんとよく共演していた勝井祐二さん(vln)らが同じステージの上にいる。不思議な縁を感じずにはいられない。

渋さのライブを見るのは3回目だけど、今回が一番良かった。1回目は窒息しそうなほどギュウギュウ詰めの新宿ピットイン。正直、こんな苦痛を強いられるぐらいならもう当分見なくていいや、と思ってしまった。音楽を楽しむって感じじゃなかったもんな。2回目に町田のホールで見たのはけっこう良かった。今じゃ人気あるんだし、やっぱスペースに余裕がないとなあ。

ただいずれにしても、渋さの持つ祝祭的な雰囲気や猥雑さというのが両刃の剣。すごく楽しいし魅力的だけど、暴走しすぎると、音楽がなおざりにされる印象があった。その点、今回はオープニングということもあり、羽目を外しにくい空気。これがかえってよかった。適度に抑制されて、統制の取れたパフォーマンス。

誤解を恐れずに言えば、大編成オーケストラによる集団即興として、それほど新鮮味のあることをやっているわけではないと思う。しかしだからといって価値が低いとは全然思わない。こういうバンドは極端な話、存在するだけでも意義があるのだ。ビジネス的には(平たく言えば一人当たりのギャラの額では)相当厳しいはずなんだけど、現在のようなハイレベルなメンバーが損得勘定抜きで参加し存続していることが素晴らしい。裏を返せば、その事実こそが、音楽性の高さを保ち続けている証明なのだ。

この後もすごいバンドが続々。

三好"3吉"功郎セッションはリズム隊に村上ポンタ秀一(ds)、仙波清彦(per)、井上陽介(b)、フロントに村田陽一(Tb)、原 朋直(Tp)を擁する超豪華版。予想通り、仙波さんが面白い。「変な音」をたくさん出すんだけどアンサンブルを壊さないのはさすが。NYから帰国していきなり引っ張りだこの井上さんも相変わらず凄い。このフェスティバルは2日間だけど、ざっと見たところ2日とも出演するのは井上さん(2日目は辛島文夫G)と渋さ&渋谷 毅 ORCHESTRAの津上研太さん(sax)だけかな。

梅津和時KIKI BANDの鬼怒無月さん(g)かっこよすぎ。しびれまくりでした。新ドラマーのジョー・トランプがまた、すげー迫力。さすがBSEも恐れず肉食いまくってるアメリカ人(問題発言か?)は基礎体力が違う。

その次に登場したペインキラーはアメリカ人ジョン・ゾーンがリーダーでドラマーが日本人の吉田達也という逆パターン。吉田達也さんはジョー・トランプとはまったくタイプが違うけど、これまた圧倒的なパワー&しなやかさ。

隣の大学生らしきグループの一人が「トランペット誰?」とか言っている。近藤等則さんを知らんのか!?時代が変わったもんだ・・・今だったら近藤さんの音楽はクラブ系の愛好者の方がチェックしてるかもね。

トリの前が大友良英ONJO。同じグループの若者が後ろを振り向いて(我々は2列目だった)満席に近い客席を眺め「ONJOのコンサートにこんなに人が集まるなんて感慨深いな」なんてことを言っている。

おじさんはそういうことを言う若者達の集団がいる時代になったこが感慨深いよ。10数年前、今は無き西麻布ロマニシェスカフェに恐る恐る足を踏み入れ、「場違いなところに来ちゃったかも」と思いつつライブを観たのが懐かしい。あの頃大友さんの音楽について語り合う同世代の仲間なんかほとんどいなかったよ。ネットもなかったしなー。

ついでに「ほー、君は大友さんのファンですか、ぼくは2日前に大友さんにインタビューしたんだけどね」と自慢しそうになったけど、なんとか思いとどまった。

トリは山下洋輔さん(p)、向井滋春さん(tb)、ヤヒロトモヒロさん(per)を中心とする室内楽団 八向山。このフェスティバル、なんとなく1日目が最先端の中堅、2日目が大御所という構成になってたんだけど、明らかに「大御所」の山下さんが1日目ってのがイカしてる。さすがの風格でした。

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