« October 2009 | Main | December 2009 »

2009.11.18

平成21年度「現代パフォーミングアーツ入門」第7回(11月16日)~マイルス以降のジャズ・ギターを中心に

「芸術II」は松岡秀明先生によるブラジル音楽入門。主にサンバとボサノバについて。

松岡先生は精神科医兼文化人類学者というユニークなキャリアの持ち主。面白い授業にならないはずがないのだけど、やはりうちの学生は特に関心を持ったようで、これまでで一番食い付きが良かった。


以下「現代パフォーミングアーツ入門」について。
マイルス・デイヴィスとの関連からチック・コリアとジョン・マクラフリン。さらに様々なスタイルのジャズ・ギタリスト達。

[DVD]Return To Forever「Returns ~ Live At Montreux 2008」より冒頭2・3曲、「No Mistery」、ピアノソロ
*2008年の再結成ライブ。メンバーはチック・コリア(pf,key)、スタンリー・クラーク(b)、アル・ディ・メオラ(g)、レニー・ホワイト(ds)。
*徳永はアル・ディ・メオラのアルバム「CONSEQUENCE OF CHAOS」の国内盤ライナーノートを執筆しています。

[DVD]マハビシュヌ・オーケストラ「ライブ・アット・モントルー」より「wings of Karma」(74年)、「Radio-Activity」(84年)他
*ジョン・マクラフリンのグループによる74年と84年のライブ。主要メンバーは74年がナーラダ・マイケル・ウォルデン(ds)、ジャン・リュック・ポンティ(vln)、84年がビル・エヴァンス(sax)、ダニー・ゴットリーブ(ds)、ジョナス・エルボーグ(b)ら。

[DVD]ライヴ@ベオグラードより「Raju」(3限のみ)、「Hijacked」(5限のみ)
*2008のライブ。メンバーはJohn McLaughlin(g)、Gary Husband(key, jungle kit)、Dominique di Piazza(b)、Mark Mondesir(ds)。

[DVD]「BIRELI LAGRENE & FRIENDS」より「Waltz for Nicky」★、「Night and Day」▲
*ジプシー(ロマ)系ギタリスト、ラグレーンを中心とするセッション。2004年発売。ゲストにアコーディオン奏者Richard Galliano(★)とギタリストSylvain Luc(▲)
*Sylvain Lucは指弾きとピック弾きのどちらも巧い。ヴァイオリンのMartin Weissも(日本ではまったく無名だが)猛烈に巧い。

[DVD]ミシェル・ペトルチアーニ「Power of Three」より「In a Sentimental Mood」
*1986年、モントルージャズフェスティバルでの特別セッション。ギターはジム・ホール。
*ペトルチアーニはフランス人で、1999年に36歳で死去。ということはこの映像の時点で23歳。

[DVD]BILL FRISELL(ビル・フリゼール)「BLUES DREAM - LIVE IN MONTREAL」より IMPROVISATION ~「WHAT DO WE DO」
*サックス、トランペット、トロンボーンを含む、フリゼールとしては比較的大編成の演奏。スチール・ギターの参加も特徴的。

| | Comments (0)

2009.11.12

平成21年度「現代パフォーミングアーツ入門」第6回(11月9日)~マイルス・デイヴィスを中心に

午前中の「芸術II」は倉田量介先生によるキューバ音楽講座。歴史的・文化的背景も含め、非常に内容の濃い授業でした。打楽器の実演も。キューバはやはり奥が深い、とあらためて実感。

「現代パ~」はマイルスを中心に。さりげなくマイケルも挟みつつ。

[DVD]Miles Davis Quintet/「EUROPEAN TOUR 1967」より「Agitation」
*Miles Davis(tp), Wayne Shorter(ts), Herbie hancock(p), Ron Carter(b), Tony Williams(ds)という豪華メンバー、かつエレクトリックサウンドを導入する直前の演奏。

[DVD]Miles Davis「miles electric: a different kind of blue」より「So What?」(64年)、「Call it anything」(70年)途中まで。
*タイトルはマイルスの名盤「Kind of Blue」に引っ掛けたもの。
*60年代末の「エレクトリック化」を追ったドキュメンタリー。クライマックスは70年のワイト島フェスティバルでの演奏。
*「So What?」はハービー・ハンコック、ロン・カーターらと共演。
*「Call it anything」にはキース・ジャレット(key)、チック・コリア(key)、ジャック・ディジョネット(ds)、デイヴ・ホランド(b)らが参加。
*ディジョネットもキースもアフロ!少年のような風貌のホランドにもびっくり。

[DVD]マイケル・ジャクソン「ライブ・イン・ブカレスト」より「Human Nature」
*1992年収録。80年代の大ブレイクを経て、King of POPとしての地位を確立した時代の映像。観客の熱狂ぶりがすごい。
*上映中のドキュメンタリー映画「This is it」は必見です。92年のマイケルよりこちらの方がカッコいいと思います。

[DVD]マイルス・デイヴィス「Live in Montreal」より「Human Nature」「Time After Time」「Jean Pierre」
*1985年のライブ。故ボブ・バーグ(sax)、ダリル・ジョーンズ(b)、ジョン・スコフィールド(g)らが参加。
*ジョンスコかっちょええー

[DVD]Wayne Shorter「Live at Montreux 1996」より「Pinocchio」、「On the milky way express」(3限のみ)、「Over Shadow Hill Way」(5限のみ)
*「Pinocchio」はボーナストラックで92年収録。メンバーは67年のマイルスクインテット-マイルス+ウォレス・ルーニー(tp)。

[DVD]デートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデン(DCPRG)「MUSICAL FROM CHAOS2CD/DVD」より「CIRCLE/LINE~HARD CORE PEACE」
*ツインドラム+ラテンパーカッション+タブラ(インドのパーカッション)+ツインギター+キーボード+管楽器たくさんという大編成。
*2003年の新宿リキッドルーム(現在は恵比寿に移転)でのライブ。ライブは深夜1時頃始まり、終わるのはほとんど明け方。
*菊地成孔(きくち・なるよし)さんは本来サックス奏者ですがDCPRGではキーボード、CDJ等を操作するのみ。あとはコンダクターとして要所で合図を出す。
*「CIRCLE/LINE」は菊地雅章(きくち・まさぶみ)さんの81年のアルバム「ススト」収録曲。ほぼ同じアレンジでカバー。後半の「HARD CORE PEACE」は成孔さんのオリジナル。
*パーカッション・デュオから「HARD CORE PEACE」になだれこむ展開がかっこいいですね。観客は朦朧とした状態から覚醒されます。

| | Comments (1)

2009.11.04

平成21年度「現代パフォーミングアーツ入門」第5回(11月2日)~日本のジャズとその周辺(その1)

予定を変更して日本人によるジャズおよび周辺の音楽を紹介。
今月首都圏でライブが行われるミュージシャンにスポットを当てました。
以下、順序は授業での登場順とは異なっているので注意してください。

[DVD]維新派「流星」より
*2000年上演作品(ベルファスト)。

★全体の流れとは無関係ですが、維新派上演中ということと、内橋和久さんの紹介も兼ねて紹介。
★維新派についての詳細はこちら
★友人のさきえさんが、ブログに今回の公演の詳しい感想を書いておられます→こちら

[DVD]内橋和久&吉田達也「IMPROVISATIONS 3」より。
*内橋さんは維新派の音楽監督で、UAとの共演・プロデュースなどでも知られるギタリスト/作曲家。

★11月16日~18日に新宿ピットインで内橋和久3days(生誕半世紀記念)。
詳細はこちら


[DVD]森山威男「ライブ・アット・アーラ」より「Beyond the Crisis」
*伝説的なドラマーによる2007年6月のライブ。
*メンバー:音川英二(sax)、佐藤芳明(accordion)、田中信正(pf)、望月英明(b)

★11月27日・28日に横浜(最寄駅は桜木町)ドルフィーにて森山威男2days
詳細はこちら



[DVD]渡辺香津美「The Spice of Life in Concert」よりオープニングのギターソロ~「MELANCHO」
*87年収録。ジェフ・バーリン(b)、ビル・ブラフォード(ds)というジャズロック/プログレッシヴ・ロック(プログレ)系の大物ミュージシャンと共演。

[DVD]渡辺香津美「ONE for ALL」より「Water Ways Flow Backward Again」
*99年、NYの老舗ライブハウス「ボトムライン」で行われたライブ。共演はほとんど現地の有名ミュージシャンだが「Water~」は矢野顕子とのDUO、作曲も矢野顕子。オリジナルは78年の渡辺香津美のアルバム「KYLYN」に収録。

[DVD]渡辺香津美「Mo'Bop DVD edition」より「Tricorn」
*2004年12月、横浜BLITZでのライブ。徳永は当日会場にいました。
*リチャード・ボナRichard Bona(b), オラシオ・エルナンデス(ds)とのトリオ。
*「Tricorn」は1980年発売のヒットアルバム「トチカ」収録「Unicorn」のセルフカバー。当時TVCMでも用いられ、渡辺香津美作品でもっとも有名なものの一つ。

★11月12日・13日にお茶の水NARUにて渡辺香津美2days
詳細はこちら
★徳永は発売中の現代ギター11月号で渡辺香津美さんにインタビューしてます。



[DVD]板橋文夫「渡良瀬」(ライブ会場限定発売DVDより)(3限のみ)
*2008年のライブ映像。板橋さんの代表曲にして日本のジャズ史に残る名曲をピアノソロで。

[DVD]LOSALIOS「Aurora Madturn」より「REPO MAN」
*元ブランキージェットシティのドラマー中村達也率いるインストロックバンド。ギターはスカパラ加藤隆志、ベースTOKIE。

[DVD]渋さ知らズ「ALLD OF SHIBUSA」よりオープニング~「ナーダム」、 「本多工務店のテーマ」(5限のみ)
*2004年1月渋谷O-Eastでのライブ。
*リーダーはベーシスト不破大輔さん(ただし渋さではベースは弾かず、「ダンドリスト」)。
*80年代から続くバンドだが(ただし大所帯だけにメンバーの入れ替わりは多い)、近年FUJIロックフェス出演などによりブレイク。ヨーロッパのジャズフェスティバルでも大人気で、ここ数年は毎年のようにヨーロッパツアーを行っている。
*冒頭のヴァイオリンソロは太田恵資さん。続くテナーサックスのソロは片山広行さん。
*ゲストに忌野清志郎さん(ほら貝&ボーカル)。

★板橋さん、中村達也さん、渋さ知らズは11月8日「国立パワージャズ2009」に出演。
詳細はこちら
(板橋さんはドルフィーで森山威男さんとも共演)

| | Comments (0) | TrackBack (1)

« October 2009 | Main | December 2009 »